- コラム・レポート
- 2013.12.17
“研修”と“教育”の違い
今回は、“研修”と“教育”の違いについて考えてみたいと思います。
普段、無意識に研修と教育という言葉の意味を使い分けずに使っている人が多いと思います。
いろいろな解釈があるかと思いますが、これら二つの言葉の違いを考える機会があり、これを機に、どう違いがあるのかを私なりの考えをお伝えしたいと思います。
辞書で「研修」を調べると「職務上必要とされる知識や技能を高めるために、ある期間特別に勉強や実習をすること」とあります。
また「教育」については、「ある人間を望ましい姿に変化させるために、身心両面にわたって、意図的、計画的に働きかけること。(以下略)」(大辞泉)とあります。
ここで分かることは、研修は対象者、つまり、受講生が「自ら行う」ことであり、教育は、教え手が受講生に「働きかける」ことだということだと思います。
なるほど、研修は「研ぎ修める」という字の通り、自らが行う行為であるのに対し、教育は「教えて育てる(育つ)」と、相手にしてもらう行為なのです。
この言葉の解釈により、研修効果の責任を「誰が持つのか」という認識も違ってきますよね。
そうです。研修では、学ぶ側である受講生に責任があり、教育では、教える側に責任があるということです。
教えた知識やスキルを活用しない、もしくはできないのは受講生に責任がある。→自分には責任がない、現場が悪い(研修)
対して、教えた知識やスキルを活用しない、もしくはできないのはどうしてだろう。→責任を感じ、解決しよう(教育)
教育研修に携わる人にとって、どちらの言葉の解釈をするかにより、仕事の仕方が変わってくるでしょうね。
あなたはどちらですか?
それでは、また。