- 人材開発情報
- 2021.02.26
大企業50歳代の憂鬱なキャリア ~約半数が自分のキャリアに不満~(第一生命経済研究所)
~約半数が自分のキャリアに不満~
①大企業社員の平均的なキャリアは、50歳代の前半で年収や職位がピークに達し、その後、役職定年等により下降に転じ、定年、再雇用に移行していくというものである。50歳代は、短期間にキャリア上のピークから一気に下降に転じる変化が激しい年代といえる。
②職位や年収など客観的キャリアと、やりがいや自己実現など主観的キャリアの2軸で大企業の50歳代社員に調査した結果、職位や年収が過去のピーク時点にて、客観・主観の双方に満足している割合が42.2%、双方に不満が39.2%であった。一方、50歳代の現時点においては、双方に満足が34.4%、双方に不満が50.6%と、不満の割合が大幅に上昇する。
③50歳代の現時点において主観的キャリアの満足度の高い群団は、今後のセカンドキャリアにポジティブな志向を示しているが、過去のピーク時点の満足度の高さとは無関係である。充実したセカンドキャリアを送るには、「過去の栄華」に固執することなく、キャリア発達を持続し、主観的キャリアの満足度を維持、向上させることが重要である。
④主観、客観的キャリアの満足度ついて比較すると、前者が高い群団は、セカンドキャリアに対して、自律的で挑戦的な志向を示している一方で、後者が高い群団は他律的で現状維持的な志向を示している。
⑤50歳代をキャリア転機の時期と位置付け、これまでのキャリアを全て棚卸し、「自身の価値観・やりたいこと(=Will)」「自身の能力・リソース(=Can)」「自身が期待されていること(=Must)」を描き、キャリア満足度を高めることが「豊かで幸せな職業人生」につながると思われる。
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2021.2.26 第一生命経済研究所