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  • 2014.05.23

新しく教育研修担当者になられた方へ(7)

新しく教育研修担当者になられた方へ(7)

~人材開発の業務【研修実施運営編:オリエンテーションの実施】を理解する~

前回は、(2)研修の実施での「①当日の会場設営」についてお伝えさせていただきました。

今回は、(2)研修の実施での「②オリエンテーションの実施」についてお伝えします。

 

以前(「人材開発部門の主な業務」)、「研修実施運営は経験を積めば積むほど奥が深い」という話をしましたが、まさにこの「オリエンテーションの実施」と次回の「進行管理」のことを指しています。この二つだけで決まるわけではありませんが、これまでの経験上、この二つが受講生の研修受講意欲に大きな影響を与えることは間違いありません。

 

研修での指導そのものは講師にお任せするとしても、研修担当者は研修をただ黙って見ているだけでなく、受講生が研修に気持ちよく参加し、受講意欲を向上させるようサポートすることを心がけることをお勧めします。

 

順を追って説明すると、まず、研修開始時間が近づき、受講生が会場に入ってきたら、感じよく挨拶をして迎えることを心がけます。研修慣れしていない人は、不慣れな場を経験するということで非常に緊張していることが多いので、温かい挨拶でリラックスをさせてあげることを心がけます。中には開始時間よりもかなり早く、こちらが会場設営している時間に到着する受講生もいるので、会場設営の最中でも、できるだけ会場の出入口を意識し、受講生が入ってきたら、ひと言だけでも挨拶できるよう意識して作業することをお勧めします。

 

次に、講師の出迎えですが、事前に何時頃に到着される予定なのかを聞いておきます。会場との兼ね合いもありますが、大体研修開始時間の30~40分前が多いように思います。到着される時間が近づけば、講師を出迎える用意をし、到着すれば、講師控室もしくは会場に案内します。講師がパソコンを持参して使用する場合は、先にプロジェクタへの接続などを済ませておくことをお勧めします。

 

研修開始時刻になれば、開講の挨拶をはじめます。まず、スケジュールについての説明をします。特に宿泊研修の場合には、夕食や入浴時間(部屋に浴室がない場合)、チェックアウトの方法などについて説明します。次に、社外会場など会場に不慣れ方がいる場合は、会場の案内をします。

 

その後、経営層など上層部からの講話がある場合は、その方の簡単な紹介をして、講話をお願いします。講話がない場合は、担当者自らが、研修を実施することになった背景及び研修目的を伝え、最後に研修後に習得してほしいこと(研修目標)を簡単でもいいのでお伝えすることを是非お勧めします。

 

というのも、講師が研修を始める前に会社関係者の方から研修目的などの話があった方が、受講意欲が喚起されるからです。研修が始める前のこの段階では、まだまだ受講生は受講に対して消極的であることが多いので、改めて、会社関係者から研修目的などを伝えることにより、研修の必要性を認識してもらうことが重要です。

 

人前で話すのが苦手なのか「それではこれから研修を始めます。先生お願いします。」と、即講師にバトンタッチする担当者に時折出合わします。その後、研修の導入で、講師が研修の目的などを伝えてから本題に入るのですが、やはり、(あくまで感覚値ですが)外部の人より会社関係者からの説明が会った方が、研修の必要性を認識でき、その後の受講意欲が上がるように感じます。人前で話をするのが苦手な人にとっては、逃げたくなるような場面ですが、研修にいい影響を与えるためにしっかりと研修目的を伝えたいものです。

 

それが終われば、講師の紹介をします。紹介の仕方は、講師名、現在の所属先、これまでの経歴および実績、講師を依頼した理由などを伝え、「この講師から学ぶに値する」と受講生に感じてもらえればベターだと思います。

 

そして、講師にバトンタッチをし、オリエンテーションが完了します。

 

最後に、ごく稀にですが、担当者さえも来ずに、研修会社に当日の研修運営を任せるところもありますが、あまりお勧めできません。受講生は、会社がどれだけその研修に力をいれているのかを肌で感じ取っています。放ったらかしでは、研修の意義を感じなくなるのは自然の流れです。どんなに忙しくても、要所要所には会社関係者が顔を出し、受講生との接点をとる心がけが大事だと思います。

tantousya

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